2026年度(第72回)青少年読書感想文全国コンクール・小学校低学年の部の課題図書に選ばれた『たねはいのちのおわりとはじまり』。
植物観察家の鈴木純さんが、「たね」の不思議をたくさんの写真とともに紹介する写真絵本です。
道ばたの草や公園の木、きれいな花も、最初は小さなたねから始まります。
普段何気なく見ているたねですが、よく観察してみると、形や大きさ、芽の出方など、それぞれに違いがあります。
そして植物は成長して花を咲かせ、やがて新しいたねをつくり、次の命へとつながっていきます。
この記事では、『たねはいのちのおわりとはじまり』の内容やテーマ、読書感想文で使いやすい5つの切り口、構成例、タイトル例までわかりやすく紹介します。
『たねはいのちのおわりとはじまり』の基本情報
📚 2026年度 青少年読書感想文全国コンクール課題図書(小学校低学年の部)
作品名: たねはいのちのおわりとはじまり
著: 鈴木純
出版社: ブロンズ新社
ISBN: 978-4-89309-747-7
植物観察家・鈴木純さんによる「植物観察絵本」の第2弾です。
たねや芽生えをクローズアップした写真などを通して、普段はなかなか気づかない植物の姿を観察できます。
『たねはいのちのおわりとはじまり』はこんな人におすすめ
『たねはいのちのおわりとはじまり』は、特にこんな人におすすめです。
- 花や植物が好きな人
- 学校や家で植物を育てたことがある人
- 写真を見ながら本を読むのが好きな人
- 身近な自然の不思議について考えてみたい人
- 「命」をテーマに読書感想文を書いてみたい人
物語を読んで登場人物の気持ちを考える本とは少し違い、植物を観察して「知らなかった!」「不思議だな」と思ったことから感想を広げられる本です。
朝顔やヒマワリ、野菜などを育てた経験がある人なら、自分自身の体験とも結びつけやすいでしょう。
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『たねはいのちのおわりとはじまり』の内容
『たねはいのちのおわりとはじまり』は、植物の命のもとになる「たね」を観察していく写真絵本です。
私たちの身の回りには、たくさんの植物があります。
しかし、その植物がどんなたねから始まったのかをじっくり見たことがある人は、意外と少ないかもしれません。
この本では、植物観察家の鈴木純さんが、さまざまなたねや芽生えを写真とともに紹介しています。
植物によって、たねの形も大きさもさまざま。
一見すると何でもない小さなたねにも、新しい植物として成長していくために必要なものが入っています。
たった一粒のたねから芽が出て、植物が育ちます。
そして成長した植物は花を咲かせ、新しいたねをつくります。
やがてその植物の一生が終わっても、残されたたねから、また新しい命が始まっていきます。
だからこそ、たねは「おわり」でありながら「はじまり」でもあります。
植物の分解写真やクローズアップ写真などを見ながら、たねの形や仕組み、植物が命をつないでいく不思議を楽しく知ることができる一冊です。出版社も、本書を植物の命の源である「たね」の神秘を、観察会に参加しているような感覚で紹介する写真絵本と説明しています。
『たねはいのちのおわりとはじまり』のテーマ
この本からは、植物についての知識だけではなく、さまざまなテーマを考えることができます。
特に読書感想文につなげやすいのは、「命がつながること」「違っていても同じところがあること」「身近なものを観察すること」の3つです。
命は次の命へつながっていく
タイトルにもある「おわりとはじまり」は、この本を読むうえで大切なポイントです。
植物はずっと同じ姿で生きているわけではありません。
たねから芽が出て、大きくなり、花を咲かせ、新しいたねをつくります。
一つの植物の一生が終わっても、その植物が残したたねから新しい命が始まります。
「終わったら全部なくなってしまう」のではなく、次へとつながっている。
植物の一生を知ることで、命について考えるきっかけになります。
みんな違うけれど、同じところもある
植物のたねを比べてみると、その姿はさまざまです。
大きなものもあれば、小さなものもあります。
形や色も同じではありません。
それでも、違う植物たちにも「一粒のたねから命が始まった」という共通点があります。
見た目は違っていても、同じところがある。
植物の世界を観察することで、私たち人間にもつながるような考え方を見つけることができます。
よく見ることで新しい発見ができる
普段歩いている道にも、たくさんの植物があります。
でも、いつも見ているものだからこそ、じっくり観察することは少ないかもしれません。
この本では、たねや植物を近くから撮影した写真を見ることができます。
「こんな形だったんだ」
「中はこうなっているんだ」
と、今まで知らなかった姿を発見できます。
特別な場所へ行かなくても、身近なものをよく見るだけで新しい発見がある。
そんな「観察する楽しさ」も、この本の大きなテーマです。
『たねはいのちのおわりとはじまり』読書感想文の切り口5選
ここからは、読書感想文を書くときに使いやすい切り口を5つ紹介します。
この本の場合は、すべてについて書くよりも、「一番びっくりしたこと」や「自分の経験とつながったこと」を一つ選ぶのがおすすめです。
① 植物を育てた経験から書く
学校や家で植物を育てた経験があれば、とても書きやすいテーマです。
朝顔。
ヒマワリ。
ミニトマト。
学校で育てた野菜。
最初にたねを植えたときは、本当に植物になるのか不思議に思った人もいるでしょう。
毎日水をあげているうちに芽が出たとき、どんな気持ちだったでしょうか。
「小さなたねから、本当にこんなに大きな植物になるんだ」
と驚いた経験があれば、この本で知ったことと自分の体験をつなげられます。
② 一番びっくりした「たね」から書く
この本には、さまざまなたねや芽生えが登場します。
読んでいて、
「こんなたねがあるんだ!」
「思っていた形と全然違った!」
と感じたものを一つ選んでみましょう。
そして、
「読む前はどう思っていたか」
「写真を見て何に驚いたか」
「もっと何を調べてみたいと思ったか」
と考えていきます。
科学や自然について紹介する本では、「新しく知ったこと」から感想文を書くのもおすすめです。
③「たねは終わりであり、始まり」というタイトルから考える
この本ならではの切り口です。
最初にタイトルを見たとき、
「どうして、おわりとはじまりなの?」
と不思議に思った人もいるでしょう。
本を読むと、植物が成長して新しいたねをつくり、そのたねからまた次の植物が始まることがわかります。
そこで、
「読む前にタイトルから想像したこと」
↓
「本を読んでわかったこと」
↓
「タイトルについて今はどう思うか」
という順番で書くことができます。
本を読む前と読んだあとの考えの変化がわかりやすいので、読書感想文にも向いています。
④「小さなたねの中に命があること」から書く
手のひらに乗るほど小さなたね。
見ただけでは、その中から大きな植物が育つとは思えないものもあります。
それでも、たねの中には新しい命が始まるために必要なものがあります。
「こんなに小さいのにすごい」
という驚きから、命について考えてみましょう。
自分が植物を育てた経験がなくても、
「今度たねを見つけたら、どんな植物になるのか調べてみたい」
など、これからやってみたいことへつなげることもできます。
⑤ 本を読んだあとに自分で植物を観察してみる
この本を読んだあと、実際に外へ出て植物を見てみるのもおすすめです。
公園。
学校。
家の庭。
通学路。
いつも通っている場所にも植物はあります。
今まで「ただの草」だと思っていたものにも名前があり、花が咲き、たねができます。
実際に観察して、
「本を読む前は気にしていなかったけれど、読んだあとには植物を見るようになった」
と書ければ、本によって自分の行動が変わったことを感想文にできます。
『たねはいのちのおわりとはじまり』読書感想文の構成例
小学校低学年なら、4つの段落に分けると書きやすくなります。
① この本を選んだ理由
まず、なぜこの本を読もうと思ったのかを書きます。
例:
「わたしは学校であさがおを育てたことがあるので、たねについてもっと知りたいと思って、この本を読みました。」
「ぼくは『おわりとはじまり』という題名を見て、どうしておわりなのにはじまりなのか、ふしぎに思いました。」
タイトルを見たときの疑問から始めるのもおすすめです。
② 一番驚いたことを書く
次に、本の中で一番驚いたことや、おもしろいと思ったことを書きます。
いろいろな種類のたね。
たねの中の様子。
植物が芽を出すところ。
自分が一番気になったものを選びます。
大切なのは、
「○○を知りました」
だけで終わらず、
「わたしは○○だと思っていたので、びっくりしました」
と、自分の気持ちも書くことです。
③ 自分の経験とつなげる
次に、本で知ったことと自分自身の経験をつなげます。
例:
「わたしは一年生のときに、あさがおのたねをまきました。毎日水をあげてもなかなか芽が出なかったので、本当に育つのかなと思っていました。でも、ある朝、小さな芽が出ているのを見つけて、とてもうれしかったです。」
このような体験があれば、本に書かれている「たねから命が始まる」という話と自然につなげられます。
④ 本を読んで変わったことを書く
最後に、本を読んで気づいたことや、これからしてみたいことを書きます。
例:
「この本を読むまでは、道に落ちているたねを気にしたことがありませんでした。でも、小さなたねから新しい命が始まることを知って、すごいと思いました。これから公園に行ったら、どんなたねがあるのか探してみたいです。」
本を読んだことで、自分の見方や行動がどう変わったのかを書くと、感想文をまとめやすくなります。
『たねはいのちのおわりとはじまり』読書感想文のタイトル例
読書感想文を書き終わったら、自分が一番伝えたい内容に合わせてタイトルを考えましょう。
- 「小さなたねの大きな力」
- 「たねからはじまるいのち」
- 「おわりは、つぎのはじまり」
- 「たねってすごい!」
- 「一つぶのたねから」
- 「わたしが見つけたたねのふしぎ」
- 「たねの中には何がある?」
- 「いのちをつなぐたね」
- 「いつもの植物がちがって見えた」
- 「こんどは自分で見つけたい」
読書感想文を書き終わってから、一番多く書いた内容に合うものを考えると、タイトルを決めやすくなります。
『たねはいのちのおわりとはじまり』の読書感想文を書くときの注意点
本で知ったことを並べるだけにしない
この本には、たねについてのさまざまな発見があります。
そのため、
「このたねは○○です。次のたねは○○です。」
と、本で知ったことを紹介するだけにならないように注意しましょう。
「何を知ったか」に加えて、
「どうして驚いたのか」
「読む前はどう思っていたのか」
「自分も観察してみたいと思ったか」
など、自分の気持ちを書きましょう。
「命は大切です」だけで終わらせない
「命」をテーマにすることはできますが、
「命は大切だと思いました」
だけでは、自分らしい感想文になりにくいでしょう。
小さなたねを見て何を感じたのか。
植物を育てたときにどんなことを思ったのか。
なぜ命について考えるようになったのか。
具体的な出来事と一緒に書くことが大切です。
難しい科学の説明をする必要はない
たねの仕組みを難しい言葉で説明する必要はありません。
低学年の読書感想文なら、
「こんなに小さいたねから大きな植物になることにびっくりした」
「いろいろな形のたねがあっておもしろかった」
という素直な驚きから始めて大丈夫です。
『たねはいのちのおわりとはじまり』の読書感想文でよくある質問
一番書きやすいテーマは?
植物を育てた経験がある人なら、「たねから植物が育つこと」をテーマにすると書きやすいでしょう。
たねをまいたとき、初めて芽が出たとき、花が咲いたときなど、自分の経験と本の内容を結びつけられます。
植物を育てた経験がない場合は、「一番驚いたたね」や「タイトルの意味」から書くのもおすすめです。
物語ではないけれど、読書感想文を書ける?
もちろん書けます。
読書感想文は、登場人物の気持ちについて書くだけではありません。
「初めて知ったこと」
「驚いたこと」
「もっと知りたいと思ったこと」
「本を読んでやってみたくなったこと」
なども立派な感想です。
植物を育てたことがなくても大丈夫?
大丈夫です。
本を読んで一番驚いた写真やたねを選び、
「どうして気になったのか」
「読む前はどう思っていたのか」
「これから何を観察してみたいか」
と考えてみましょう。
本を読んだあとに近所の植物を実際に観察して、その経験を書くのもおすすめです。
小学校1年生でも書きやすい?
『たねはいのちのおわりとはじまり』は32ページの写真絵本で、2026年度の小学校低学年の部の課題図書です。
1年生なら難しく考えすぎず、
「一番びっくりした写真」
「知っておもしろかったこと」
「自分が育てた植物」
など、一つに絞って書いてみましょう。
まとめ|『たねはいのちのおわりとはじまり』は植物の命のつながりを発見できる写真絵本
『たねはいのちのおわりとはじまり』は、さまざまなたねや芽生えを観察しながら、植物の命の不思議を知ることができる写真絵本です。
読書感想文では、
- 植物を育てた経験
- 一番驚いたたね
- 「おわりとはじまり」というタイトルについて
- 小さなたねから命が始まること
- 本を読んでから実際に植物を観察した経験
などをテーマにすると書きやすいでしょう。
大切なのは、本に書かれている知識をまとめるだけではなく、「自分は何に驚いたのか」「本を読む前とあとで何が変わったのか」を書くことです。
いつもなら通り過ぎてしまう植物も、この本を読んだあとには少し違って見えるかもしれません。
本を読み終わったら、身近な場所にどんな植物やたねがあるのか、自分の目でも探してみてください。
2026年度のほかの課題図書については、こちらの記事でまとめて紹介しています。
▶ 【2026年度】読書感想文の課題図書一覧|小学生・中学生・高校生の全18冊を紹介
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