『まだまだここから』読書感想文の書き方|テーマ・考察ポイント・構成例を紹介

読書感想文

2026年度(第72回)青少年読書感想文全国コンクール・小学校中学年の部の課題図書に選ばれた『まだまだここから』。

主人公の蓮は、小学4年生。

運動はそれほど得意ではありませんが、水泳だけは少し自信があります。

そんな蓮に、スイミングスクールの「特訓生」になるチャンスが訪れます。

これまで以上に練習を頑張った蓮。

ところが、選ばれたのは自分ではなく、弟の凛でした。

「こんなに頑張ったのに、全部むだだったのかな?」

そんな悔しさや嫉妬を抱えながら、蓮は新しい友達や家族、コーチとの出会いを通して、少しずつ「頑張ること」の意味を考えていきます。出版社も、本書を「がんばったことが実らなかったとき、その努力はむだなのか」を問う物語として紹介しています。

この記事では、『まだまだここから』のあらすじやテーマ、読書感想文で使いやすい5つの切り口、構成例、タイトル例までわかりやすく紹介します。


  1. 『まだまだここから』の基本情報
  2. 『まだまだここから』はこんな人におすすめ
  3. 『まだまだここから』のあらすじ
  4. 『まだまだここから』のテーマ
    1. 頑張ったことは、結果が出なければむだなのか
    2. 人と自分を比べてしまう気持ち
    3. 「まだまだここから」と考えること
  5. 『まだまだここから』読書感想文の切り口5選
    1. ① 頑張ったのに結果が出なかった経験から書く
    2. ② 兄弟や友達と比べてしまった経験から書く
    3. ③ 「努力すれば必ず成功する?」について考える
    4. ④ 自分にとっての「まだまだここから」を考える
    5. ⑤ 頑張っている誰かを応援することから書く
  6. 『まだまだここから』読書感想文の構成例
    1. ① この本を選んだ理由
    2. ② 一番心に残った場面を書く
    3. ③ 自分の経験や考えを書く
    4. ④ 本を読んで考えがどう変わったかを書く
  7. 『まだまだここから』読書感想文のタイトル例
  8. 『まだまだここから』の読書感想文を書くときの注意点
    1. 「努力は大切」で終わらせない
    2. 蓮と凛の勝ち負けだけを書かない
    3. 自分の失敗を書いても大丈夫
  9. 『まだまだここから』の読書感想文でよくある質問
    1. 一番書きやすいテーマは?
    2. 水泳をやったことがなくても書ける?
    3. 自分に兄弟がいなくても大丈夫?
    4. タイトルの「まだまだここから」にはどんな意味がある?
  10. まとめ|『まだまだここから』は失敗したあとの一歩について考えられる物語

『まだまだここから』の基本情報

📚 2026年度 青少年読書感想文全国コンクール課題図書(小学校中学年の部)

作品名: まだまだここから
作: 宇佐美牧子
絵: 酒井以
出版社: ポプラ社
ISBN: 978-4-591-18596-4

ポプラ社では、小学3〜5年生を主な対象としている児童読み物です。


『まだまだここから』はこんな人におすすめ

『まだまだここから』は、特にこんな人におすすめです。

  • スポーツや習い事を頑張っている人
  • 頑張ったのに思うような結果が出なかった経験がある人
  • 兄弟姉妹や友達と自分を比べてしまうことがある人
  • 負けたり失敗したりした経験について書けそうな人
  • 「努力する意味」について考えてみたい人

この本の大きな特徴は、「頑張れば必ず成功する」という単純な話ではないことです。

蓮は一生懸命練習します。

それでも、自分が欲しかった結果は手に入りません。

だからこそ、「結果が出なかった努力にも意味はあるのか」というテーマを、自分自身の経験と結びつけながら考えることができます。コンクール公式の選定理由でも、蓮の落胆や嫉妬、そこから前へ進もうとする心の動きが丁寧に描かれている点が評価されています。

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『まだまだここから』のあらすじ

小学4年生の蓮は、運動が特別得意なわけではありません。

けれど、水泳だけは少し自信があります。

そんな蓮に、通っているスイミングスクールで「特訓生」に選ばれるチャンスがやってきます。

蓮はこれまで以上に練習を重ねます。

頑張って泳ぎ、特訓生になることを目指して迎えた検定の日。

ところが、選ばれたのは蓮ではありませんでした。

選ばれたのは、弟の凛です。

自分のほうが頑張ってきたと思っていた蓮にとって、その結果は簡単に受け入れられるものではありません。

悔しい。

どうして自分ではなかったのか。

弟に負けたこともつらい。

そして、

「今まで頑張ってきたことは全部むだだったのかな」

と感じてしまいます。

そんな蓮は、夏休みに市民プールで陽太や海音という新しい友達と出会います。

さらに、家族やコーチなどさまざまな人と関わりながら、自分の悔しい気持ちや、水泳との向き合い方を少しずつ見つめ直していきます。

「頑張ったら必ず思い通りの結果になる」とは限りません。

でも、結果が出なかったからといって、それまで頑張った時間がすべてなくなるわけでもありません。

蓮は、自分の経験や周りの人との交流を通して、「頑張ったことの先に何が残るのか」を考えていきます。


『まだまだここから』のテーマ

『まだまだここから』には、読書感想文につなげやすいテーマがたくさんあります。

特に考えやすいのは、「努力と結果」「人と比べること」「失敗からもう一度進むこと」の3つです。

頑張ったことは、結果が出なければむだなのか

この作品の中心になるテーマです。

蓮は特訓生になるために一生懸命練習します。

それなのに、選ばれたのは弟の凛でした。

もし頑張った理由が「特訓生になること」だけなら、蓮の努力は失敗だったように見えるかもしれません。

でも、本当にそうでしょうか。

練習したことで泳ぎが上達したかもしれません。

頑張った経験そのものが、これから何かに挑戦するときの力になるかもしれません。

失敗したことで、自分では気づかなかったことを知ることもあります。

結果だけでは見えない「頑張ったことで得たもの」を考えられるのが、この作品の魅力です。

人と自分を比べてしまう気持ち

蓮にとって、特訓生に選ばれた相手が弟の凛だったことは、とても大きな出来事です。

知らない誰かに負けるのとは違います。

毎日近くにいる弟です。

「自分のほうが頑張っていたのに」

「どうして弟なんだろう」

そんな嫉妬や悔しさを感じても不思議ではありません。

私たちも、

テストの点数。

スポーツ。

習い事。

友達の数。

ほめられる回数。

さまざまなところで自分と誰かを比べてしまうことがあります。

でも、人によって得意なことも、成長する速さも違います。

誰かと比べることと、自分自身の成長を見ること。

その違いについて考えることができます。

「まだまだここから」と考えること

タイトルの『まだまだここから』には、物語のテーマがよく表れています。

失敗した。

負けた。

思ったような結果にならなかった。

そんなとき、「もうだめだ」と思うこともできます。

でも、

「まだまだここから」

と考えることもできます。

失敗した出来事そのものは変えられなくても、そのあと自分がどうするかは変えることができます。

蓮の姿から、「失敗は終わりではなく、そのあとへ続いていくもの」という考え方を見つけることができます。


『まだまだここから』読書感想文の切り口5選

ここからは、読書感想文を書くときに使いやすい切り口を5つ紹介します。

全部を書く必要はありません。

自分の経験と一番つなげやすいものを一つ選び、そこから考えを広げてみましょう。

① 頑張ったのに結果が出なかった経験から書く

この本で最も書きやすい切り口です。

試合に負けた。

テストで思った点数が取れなかった。

習い事の試験に合格できなかった。

一生懸命練習したのに選手に選ばれなかった。

そんな経験があれば、蓮の気持ちと比べてみましょう。

そのとき、

「頑張ったのに意味がなかった」

と思ったでしょうか。

時間がたってから考えると、その経験から得たことはなかったでしょうか。

失敗したときの自分と蓮を比べることで、自分らしい感想文になります。

② 兄弟や友達と比べてしまった経験から書く

蓮は、自分ではなく弟の凛が選ばれたことで強い悔しさを感じます。

自分にも、

「友達のほうがテストの点数がよかった」

「兄や姉ばかりほめられている気がした」

「自分よりあとから始めた子のほうが上手になった」

という経験はないでしょうか。

人と比べたとき、どんな気持ちになったのか。

その気持ちをどうしたのか。

今ならどう考えるのか。

蓮の気持ちとつなげて考えてみましょう。

③ 「努力すれば必ず成功する?」について考える

少し考察を深くしたい人におすすめのテーマです。

「頑張れば夢はかなう」

という言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。

でも、現実では頑張っても負けることがあります。

全員が一番になることはできません。

では、成功できない可能性があるなら、努力する意味はないのでしょうか。

この本を読みながら、

「努力する意味は結果だけなのか」

「頑張ったことで自分に何が残るのか」

を考えてみましょう。

答えは一つではありません。

自分なりの答えを書くことが大切です。

④ 自分にとっての「まだまだここから」を考える

タイトルそのものから感想文を書く方法です。

自分が失敗したとき、

「もう無理」

と思った経験はないでしょうか。

そのあと、もう一度やってみたことはありますか。

たとえば、

一度泳げなかったけれど練習した。

試合で負けたけれど次の大会を目指した。

漢字テストで失敗したけれど、次は勉強方法を変えた。

そんな経験を、

「そのときの自分に『まだまだここから』と言うなら?」

と考えてみましょう。

タイトルと自分自身の経験が直接つながるので、まとまりのある読書感想文を書きやすくなります。

⑤ 頑張っている誰かを応援することから書く

この物語には、蓮だけでなく、新しい友達や家族、コーチなどさまざまな人が登場します。

自分も、誰かを応援したり、反対に誰かから応援してもらった経験はないでしょうか。

「がんばって」

と言ってもらった。

試合を見に来てもらった。

失敗したときに話を聞いてもらった。

そんな出来事から、「一人で頑張ること」と「誰かに支えてもらいながら頑張ること」について考えるのもおすすめです。


『まだまだここから』読書感想文の構成例

小学校中学年なら、4つの段落を基本にしながら、自分の経験を少し詳しく書いてみましょう。

① この本を選んだ理由

最初に、なぜこの本を読もうと思ったのかを書きます。

例:

「ぼくはサッカーをしていて、頑張ったのに試合に負けたことがあります。『まだまだここから』という題名を見て、そのときのことを思い出してこの本を読みました。」

「わたしには弟がいるので、蓮が弟に負けたときにどんな気持ちになるのか気になりました。」

自分との共通点から始めると、そのあとの文章へつなげやすくなります。

② 一番心に残った場面を書く

次に、物語の中で一番印象に残った場面を書きます。

たとえば、蓮が特訓生に選ばれなかったところ。

弟の凛が選ばれたところ。

蓮が新しい友達と出会うところ。

自分が気になった場面を選びます。

そして、

「なぜその場面が心に残ったのか」

まで書きましょう。

③ 自分の経験や考えを書く

ここを一番長くすると、読書感想文らしい文章になります。

例:

「ぼくもサッカーの試合で、たくさん練習したのに負けたことがあります。そのときは、練習しても意味がなかったと思いました。でも、次の試合では前より長く走れるようになっていました。」

このように、

本の出来事

自分の経験

そこから考えたこと

という順番で書きます。

④ 本を読んで考えがどう変わったかを書く

最後に、本を読んだあとの自分の考えを書きます。

例:

「この本を読む前は、頑張ったら結果を出さなければ意味がないと思っていました。でも蓮を見て、結果が出なくても頑張ったことは次につながっていると思うようになりました。これから失敗したときには、『まだまだここから』と思ってもう一度挑戦したいです。」

タイトルの言葉を最後に使うと、きれいにまとめやすくなります。


『まだまだここから』読書感想文のタイトル例

読書感想文を書き終わってから、自分が一番多く書いた内容に合わせてタイトルを決めるのがおすすめです。

  • 「まだまだここから」
  • 「がんばったことはむだじゃない」
  • 「負けたあとが大切」
  • 「努力するってなんだろう」
  • 「結果だけがすべてじゃない」
  • 「蓮から教えてもらったこと」
  • 「ぼくの『まだまだここから』」
  • 「人とくらべるということ」
  • 「失敗のつぎにあるもの」
  • 「がんばった時間は消えない」

『まだまだここから』の読書感想文を書くときの注意点

「努力は大切」で終わらせない

この作品を読むと、

「努力は大切だと思いました」

と書きたくなるかもしれません。

もちろん、それも間違いではありません。

でも、

「どうしてそう思ったのか」

「自分はどんな努力をしたことがあるのか」

「結果が出なかったときはどうだったのか」

まで書くことで、自分らしい感想文になります。

蓮と凛の勝ち負けだけを書かない

「蓮が負けてかわいそうだった」

だけで終わらせず、そのあと蓮が何を考え、どう変わったのかに注目しましょう。

この物語の大切な部分は、負けたことそのものではなく、負けたあとにどう進んでいくかです。

自分の失敗を書いても大丈夫

読書感想文だからといって、成功した経験だけを書く必要はありません。

「試合で負けた」

「できなかった」

「途中であきらめた」

という経験でも大丈夫です。

むしろ、この作品では失敗した経験のほうが、蓮の気持ちと結びつけやすいでしょう。


『まだまだここから』の読書感想文でよくある質問

一番書きやすいテーマは?

「頑張ったのに結果が出なかった経験」をテーマにすると書きやすいでしょう。

スポーツだけでなく、勉強や習い事、学校行事など、さまざまな経験と結びつけられます。

そのときの悔しさだけでなく、「その経験から何を得たか」まで考えることがポイントです。

水泳をやったことがなくても書ける?

もちろん書けます。

水泳は物語の重要な要素ですが、この本の中心テーマは「水泳そのもの」ではありません。

努力、失敗、嫉妬、人と比べること、もう一度挑戦することなど、自分の経験とつながるテーマを選べます。

自分に兄弟がいなくても大丈夫?

大丈夫です。

友達やクラスメート、スポーツの仲間などと自分を比べた経験でも書けます。

大切なのは、「蓮とまったく同じ経験」を探すことではなく、蓮の気持ちと自分の経験に共通するところを見つけることです。

タイトルの「まだまだここから」にはどんな意味がある?

このタイトルには、「失敗したところで全部が終わるわけではない」という意味を読み取ることができます。

蓮は、特訓生になれなかったことで落ち込みますが、そこから新しい人たちと出会い、自分の努力について考えていきます。

自分なら「まだまだここから」という言葉をどんなときに使いたいか考えると、読書感想文のテーマにもできます。公式の紹介でも、結果が出なかった努力を「むだ」とせず、その先にある意味を見つける物語として説明されています。


まとめ|『まだまだここから』は失敗したあとの一歩について考えられる物語

『まだまだここから』は、特訓生になるために頑張った蓮が、弟の凛に負けたことをきっかけに、「頑張ることにはどんな意味があるのか」を考えていく物語です。

読書感想文では、

  • 頑張ったのに結果が出なかった経験
  • 兄弟や友達と比べてしまった経験
  • 努力する意味
  • 失敗したあとにもう一度挑戦した経験
  • 自分にとっての「まだまだここから」

などをテーマにすると書きやすいでしょう。

この本で大切なのは、「努力すれば必ず成功する」ということではありません。

頑張っても、思うような結果にならないことがあります。

それでも、頑張った経験から得たものや、失敗したあとにどう進んでいくかは、自分次第です。

読書感想文を書くときは、蓮の経験を説明するだけでなく、自分自身が失敗したときや頑張ったときのことを思い出してみてください。

「まだまだここから」という言葉が、自分にとってどんな意味を持つのかまで書けると、内容の深い感想文になります。

2026年度のほかの課題図書については、こちらの記事でまとめて紹介しています。

【2026年度】読書感想文の課題図書一覧|小学生・中学生・高校生の全18冊を紹介

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